アンバサダーマーケティングとパートナーシップ

2024

ここ最近、様々な企業によるアンバサダーマーケティングを見ることが多くあります。ある商品や会社の顔として有名人を起用するこの戦略は、様々な業界で見ることのできるマーケティング方法です。

この記事では、そんなアンバサダーマーケティングについて詳しく見ていきたいと思います!

そもそもアンバサダーマーケティングって何?

アンバサダーマーケティングは、インフルエンサーや芸能人、さらにはアスリートなどを企業の顔(=「アンバサダー」)として一定の期間に渡って起用することで、潜在的なユーザーに商品やサービスについて知ってもらうマーケティング方法で、特にSNSがマーケティング戦略の重要な位置を占めるようになって以来、その重要性が増してきています。

アンバサダーマーケティングの手法には一定の幅があり、どういった形を取るかは、商品やサービスの種類やブランドによって異なります。例えば化粧品などでは実際に商品を使ってもらった経験や感想を直接語ってもらうことが重要になりますが、ホテルなどの包括的なサービスの場合は、どちらかというとイメージ戦略の方がメインとなります。またここ最近では、著名人であることに拘らず、実際に商品を使っている一般消費者の中から、アンバサダーを起用している企業も少なくありません。

このアンバサダーマーケティングは、特に多国籍に展開している企業が、特定の地域でのユーザーを開拓するための戦略として有効で、人選の仕方によっては、その商品やサービスが大きな成功を納める起爆剤となりえます。

アンバサダーマーケティングの具体例

ここでそんなアンバサダーマーケティングの具体的な例をいくつか見ていきます。

遊雅堂

『遊雅堂』は近年注目を集めるスポーツブックメーカーで、2024年から、かつてサッカーのスペイン代表選手として活躍し、「スペインの貴公子」として名高いフェルナンド・トーレス氏をアンバサダーに起用しています。

遊雅堂はブックメーカーのサービスを提供しているプラットフォームであり、トーレス氏はどちらかというとイメージキャラクター的な立ち位置ですが、キャリアの最後を日本のヴィッセル神戸で迎えたという点と併せ、世界レベルのアスリートであることの国内での知名度を考えると、この遊雅堂の戦略は非常に有効といえます。

スポーツそれ自体の親和性の高さから、遊雅堂以外の日本で展開するブックメーカーの中にも、有名アスリートをアンバサダーとして起用したり、有名なスポーツチームとのパートナー契約を締結するところは珍しくありません。

ネスカフェアンバサダー

アンバサダーマーケティングの最もよく知られたものの一つが、ネスカフェによるアンバサダープログラムです。こちらは著名人による圧倒的な拡散力ではなく、一般消費者による草の根的な拡大に基づいたものです。

ネスカフェは食品メーカー「ネスレ」によるコーヒーブランドで、このアンバサダープログラムは特にオフィス環境でのコーヒーマシンのシェア拡大のために立ち上げられたプログラムです。このプログラムのユニークな点は、商品の熱心なファンであるアンバサダーがその職場の一員であるという点で、このアンバサダーがコーヒーマシン設置や、コーヒーに対する料金回収の責任者を務めます。

しかしアンバサダーとして、ただの事務的な責任者に留まらず、コーヒーマシンを設置することで生まれるコミュニケーションの場をも提供するとされ、そういった企業のミッションをめぐって、ユーザーとの架け橋になるという点で、まさにアンバサダー的な活動をしていると言えます。

インフルエンサーマーケティングやパートナーシップ、スポンサーシップとは何が違うの?

ところでこのアンバサダーマーケティングと似たような戦略に「インフルエンサーマーケティング」や「スポンサード」などといったものがあります。

いずれもある程度知られた人物を商品やサービスの顔として起用し、それらの宣伝塔として活躍してもらうという点で、アンバサダーマーケティングと共通していると言えます。ただしこれらはそれぞれ、似て非なる概念と言えます。

「インフルエンサーマーケティング」は基本的に単発でのマーケティング戦略で、例えば新しく発売された商品のマーケティングのために、商品を実際に使ってもらってその感想をソーシャルメディア上にアップしてもらう、などといった活動がそれに当てはまりますが、基本的には単発、あるいは短期間での活動となります。

そのため企業・インフルエンサーの双方にとって、それぞれのマッチングにアンバサダーほどの重みはありませんが、一度の、あるいは複数回のインフルエンサーマーケティングがうまくいった場合に、その成功を受けてアンバサダーに就任、ということは大いに考えられます。

「スポンサード」は、ちょうどアンバサダーマーケティングと反対の視点から見た言葉だと言えるかもしれません。アンバサダーマーケティングでは、アンバサダー側が企業の活動を促進させる立場にいるのに対し、スポンサードは企業側がスポンサーを受ける著名人側の活動を支援します。金銭的支援に対する見返り的な位置付けで、結果的に著名人が企業側のサービスの宣伝に協力するといったことも大いに考えられますが、それが主な目的ではありません。

最後に

さて、この記事では近年話題の「アンバサダーマーケティング」について、その具体例や類似戦略との違いも織り交ぜながら、詳しく見てきました。今後も増えていくと思われるこのマーケティング手法、もし自社のサービスや商品のさらなる認知度向上を狙っているのであれば、検討する価値はあるかもしれません。

タイトルとURLをコピーしました